講演業界用語 ベスト3!
どんな業界にも業界用語というものが存在するように講演業界やキャスティング業界にも業界用語が存在します。今回はそんな業界用語についていくつか取り上げてみたいと思います。特に講師(出演者)のスケジュール押さえに関する用語が多いのですが、講師(出演者)のスケジュールというのは、新幹線の座席を押さえるのとはワケが違います。特に知名度が高く人気の講師の場合、本業やTV出演などスケジュールはさまざまなオファーで取り合いとなっていますので、ご説明します。
決定案件(けっていあんけん)
「決定案件」とは、講演会の講師候補やイベントの出演者候補も含め企画の内容がほぼ決定しており、特に出演者の人選について、その人ありきで企画が進んでいるもののことを言います。
イベント企画の中でも講演会はその登壇者(出演者)が企画のすべてと言っても過言ではありません。登壇者の知名度や人気度が集客に大きく影響したり、講演会の成功に大きく影響を与えるからです。
決定案件とは、その企画の中心である出演者の候補の検討がすでに終わっており一人に絞り込んでオファーしているということで、スケジュールや講演料等の条件が合えば即決定となる案件です。スケジュールを確認したあとに検討をして最終的に見送る可能性がある場合は、決定案件とは言いません。
ごく一部ですが、人気の著名人講師でこの「決定案件」でないとオファーを受けてくれない方がいます。
理由は至極簡単で、人気のためさまざまな仕事のオファーが殺到しており、検討段階のものにはスケジュールが出せないからです。(ちなみに業界ではスケジュールを確定で出す場合、スケジュールを「切る」と言います)
知名度が高く本業はもとよりTVなどでも活躍している方へのオファーをお考えの場合は注意が必要です。
決定優先(けっていゆうせん)
次は「決定優先」です。決定案件と似た言葉ですが、意味は全く違います。
こちらは、出演者側にスケジュールの問い合わせをした際に使われる言葉なのですが、「現時点ではスケジュールが空いているが、どのクライアントにもオープンにしているので、先に正式オファー(決定)の入った方に優先してスケジュールを出します」という意味です。つまり「仮押さえ」ができないということです。
仮押さえができないのは決定案件も同じですが、現時点でスケジュールが空いているかどうかを聞けるかどうかが決定案件のみ受け付ける講師との違いになります。
仮押さえとバラシ(かりおさえとばらし)
「仮押さえ」は一般的にも使われる言葉ですのでことさら業界用語ということではないかも知れませんが、文字通り、スケジュールを「仮」で押さえるということです。講演を本業としている方や、著名人であっても、仮押さえに応じてくれる方もいます。多くの講師の方がスケジュールの仮押さえが可能ですが、いくつか注意点があります。まず、日程が一ヶ月を切るような開催間際のオファーの場合は、決定しなかった場合に機会損失になる可能性が高いため、仮押さえができない場合がほとんどです。また、仮押さえの期間についても通常は一週間から10日程度、長くても二週間ぐらいが目安です。仮と言えども、一旦ひとさまのスケジュールを押さえるわけですので、決定が出せなかった場合でも迷惑がかからないような配慮が必要です。
続いて「バラシ」とは、仮押さえのスケジュールをはずすことを言います。「仮で入れていただいていたスケジュールを”バラして”下さい」などと使います。
ちなみに、仮押さえしていた案件が決定に至らなかった際スケジュールをバラし忘れると、とんでもないトラブルになりますので注意して下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか。講演会講師のスケジュールにまつわる業界用語を見てきました。
下記のように右に行くほど難易度が厳しくなって行きます。
仮押さえ<決定優先<決定案件
また、仮押さえの案件が決まらなかった場合バラシを忘れないことも大事でしたね。
講演会講師や出演者のスケジュール押さえの際の参考にしていただければと思います。